COVID-19

 

研究者のみなさまへ

 

現在進行中のパンデミックとの世界的な戦いをリードする皆様の継続的な努力に敬意を表します。Twist Bioscience(以下、Twist)は、SARS-CoV-2研究の様々なツールを開発し、研究者の皆様をサポートするためにできる限りのことを続けて参ります。

 

2021年3月、Twistは南アフリカおよびブラジル/日本で確認された変異株のSARS-CoV-2合成コントロール(凍結品)の出荷、英国で確認された変異株に対するSARS-CoV-2合成コントロール(アッセイレディタイプ:乾燥ペレット品)の出荷を開始しました。

2020年3月、Twistは、SARS-CoV-2アッセイに利用可能な次世代シーケンス(NGS)および逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイの開発のためのポジティブコントロールとして、武漢型およびオーストラリア型のSARS-CoV-2合成RNAコントロールの発売を開始しました。その後、日本の横浜で確認された変異株、2020年後半には、世界の多くの地域で支配的となったD614G型、スパイクタンパク質のバリアント株に対する変異型のコントロールを追加しました。2021年に入り、英国で確認された変異株を含む新しいSARS-CoV-2合成RNAコントロールの出荷を開始、引き続き、南アフリカやブラジル/日本の最新の変異株など新たなコントロールの出荷も開始しました。2021年5月、さらにインドで確認された変異株(B1.617.1)コントロールの開発を進め、2021年6月にはインドで確認された Kappa 変異株で懸念されるアミノ酸変異(L452R、P681Rなど)を含む18種類となりました。2021年7月には、インドで確認された Delta 変異株(B.1617.2)と B.1617.3 を追加し、さらに2021年9月には「Delta Plus」とも呼ばれる2種類のDeltaバリアント(AY.1 & AY.2)で、スパイクタンパク質の変異K417Nが追加されました。現在22種類のSARS-CoV-2 RNAコントロールを提供中です。

新型コロナウイルスは、高い感染性をもたらす重要なスパイクタンパク質の様々な変異を含めて、世界中に拡散しています。多くの地域でコロナウイルスが再流行している中、新たなコントロールの発売はパンデミックに立ち向かうための重要なコントロールとなります。Twist合成SARS-CoV-2 RNAコントロールは、Twist社の遺伝子断片から生成され、ウイルスゲノムを99.9%以上カバーします。これらのコントロールはRT-PCRとNGSのアッセイの両方で使用でき、株の病原性と伝播に関する研究を継続的に行うことを可能にします 。いずれのSARS-CoV-2バリアント型においても「生きたウイルス」 のコントロールを使用する場合には危険な可能性があるため、合成コントロールが研究や診断検査に対する強力で安全な品質管理の代替手段となります。

Twistは、ヒトの広範な呼吸器系疾患に関連する、13種類の呼吸系ウイルス合成コントロールも提供しています。ご要望に応じてカスタマイズされた合成ウイルスコントロールもご利用いただけます。これらの取り組みにより、SARS-CoV-2やその他の呼吸器病原体のために広く使用されている合成ウイルスコントロールを含む、当社の製品のいくつかを使用して、研究ワークフローを簡素化したいと考えています。当社のすべての合成SARS-CoV-2 RNA コントロールの詳細については、こちらの感染症関連ツールのウェブページを参照してください。新製品SARS-CoV-2(インド変異株)RNAコントールを含む変異株の情報やご発注方法をお届けするための登録を受付中です:https://twistbioscience.yokohama/register

 

2021年1月、WHO(世界保健機関)は「Genomic sequencing of SARS-CoV-2 – A guide to implementation for maximum impact on public health(SARS-CoV-2のゲノム配列決定 – 公衆衛生への影響を最大化するための実施ガイド)」を発表、2021年2月には、変異に対して許容できるキャプチャベースのNGSとアンプリコンベースのNGSの性能比較に関する論文が発表されました。

このガイドラインは、Twistが提供するキャプチャベースのNGSアプローチが、アンプリコンベースのNGSアプローチよりもどのように優れているかについての示唆を含むものとなります。キャプチャベースのNGSは、プローブ配列に対して10〜20%の配列の違いがあっても機能します。この値は、PCRによるアンプリコンベースのNGSが変異に対して許容できるミスマッチよりも遥かに高く、多くの変異が導入されているウイルスに対し有利な方法です。キャプチャベースのNGSを、比較的多様性の高いSARS-CoV-2配列の濃縮のために首尾よく用いることができます。実施ガイドのハイライトについては、こちらのトピックスをご覧ください。

実際に最近の論文で、ウイルスゲノムの欠失が増幅プライマー部位となっていたため、アンプリコンベースのアプローチによって変異体を見逃したことが示されました。この変異体はキャプチャベースのTwist NGSパネルで検出することができました。この論文やウェビナーについては、こちらのブログをご覧ください。

TwistのNGSツールは、最高のカバレッジ均一性を達成し、高いコストパフォーマンスを実現しています。単独で、またはソフトウエア解析を含めたSARS-CoV-2 NGS RUOアッセイと組み合わせて使用することで、SARS-CoV-2の全ての核酸配列を同定することができるだけでなく、ウイルスの変異をモニタリングすることで、集団規模の監視を行うための貴重な研究ツールとなります。SARS-CoV-2のNGS分析の他にも、より広範な呼吸器パネルや、包括的なヒトの病原体ウイルスを含むパネルなどのNGSツールも提供しています。試薬キット、実験プロトコルに加えて、変異解析のためのソフトウエアも提供します。

2021年5月、「NGS関連ツール:感染症」のウェブページを新たに公開しました。
詳細については、こちらのNGS関連ツールのページをご覧ください。

 

さらにTwistは、SARS-CoV-2 S1/NまたはヒトACE2タンパク質に対して特異性を持つ約百ローンのリード抗体を開発しました。

• 抗SARS-CoV-2スパイク蛋白質抗体 – ウイルスの中和や検出を目的とした治療・診断用途での開発が可能です。
• ACE2抗体 – 治療用のブロッキング抗体または競合抗体として開発可能です。
SARS-CoV-2 スパイクタンパク質抗体と抗ACE2抗体は、ピコモラーからナノモラーレベルの範囲で、多くの抗体が標的に対して非常に高い特異性と結合親和性を示す個々の組換えヒト抗体クローンのセットで構成されています。



最近の研究では、SARS-CoV-2の抗S1抗体と抗ACE2抗体のいくつかが、in vitroでそれぞれの標的に結合することで、S1タンパク質とACE2タンパク質との結合をブロックまたは阻害できることが示されています。抗体製品の概要については、こちらの感染症関連ツール(抗体の製品シート)からご覧いただけます。抗S1スパイクタンパク質抗体およびACE2抗体の情報を日本語で提供中です。

2021年3月、感染症関連ツールのウェブページを一新しました。
また、感染症研究用ツールの日本語カタログ冊子を、ご希望の方に無料でお届け中です(こちらから請求いただけます)。2021年5月には、感染症の研究開発動向や製品情報をキャッチいただくためのバーチャルイベント(Writing the Future of Infectious Disease)も開催しました(ビデオ視聴可能です)。今後も私たちTwistは、SARS-CoV-2に対する科学コミュニティの取り組みに貢献できるよう、できる限りのことを続けてまいります。

感染症関連ツール

2021年9月